動画を見るイメージ

【SPEEVIE流】動画広告媒体の選び方ガイド!Webと屋外広告を使いこなすプロの4ステップ

「動画広告を始めたいけど、Webとリアル、結局どっちがいいの?」 「YouTube広告と、タクシーで見る広告、自社の商品に合うのはどっち?」

スマートフォンの画面の中だけでなく、今や私たちの街の至るところで動画広告が流れています。Web広告の精緻なターゲティング力は魅力的ですが、駅のサイネージやタクシーのディスプレイでふと目にする広告のインパクトも無視できません。

動画広告で成果を出すためには、これらオンラインとオフラインの垣根を越えて、自社の目的やターゲットに最適な媒体を「戦略的に」選ぶ視点が不可欠です。

そこでこの記事では、プロのWebライターが、Web媒体から屋外広告まで含めた動画広告媒体の選び方を、初心者にもわかりやすく4つのステップで徹底解説します。この記事を読めば、無数にある選択肢の中から、あなたのビジネスを成功に導く最適な広告媒体を見つけ出せるはずです。

動画広告媒体の全体像を掴もう!主要な種類と特徴

まずは、動画広告を出稿できる媒体を「オンライン」と「オフライン」に大別して、その全体像を把握しましょう。

【オンライン広告】精緻なターゲティングと効果測定が武器

スマホで動画を見るイメージ

インターネットを通じて配信される広告です。誰に、いつ、どこで広告を見せるかを細かく設定でき、効果をデータで正確に測定できるのが最大の強みです。

媒体の種類特徴主な媒体・形式
SNSプラットフォームユーザー同士のつながりを基盤とし、精緻なターゲティングと拡散力が魅力。YouTube, Meta (Facebook/Instagram), X (旧Twitter), TikTok, LINE
Webサイト・アプリニュースサイトや情報サイト、アプリなどの広告枠に配信。幅広いユーザーにリーチ可能。インストリーム広告, アウトストリーム広告
コネクテッドTV (CTV)テレビという大画面で、高品質な広告を配信。ターゲティングも可能で、ブランディング効果が高い。Tver, ABEMAなど

【オフライン広告(屋外広告/OOH)】圧倒的なインパクトと反復訴求力

屋外広告イメージ

交通機関や屋外のビジョンなど、リアルな空間で展開される広告です。特定のエリアにいる人々に対して、強いインパクトを与えたり、日常の中で繰り返し接触したりすることで、ブランドイメージを刷り込む効果があります。

媒体の種類特徴主な媒体・形式
交通広告(タクシー)高い注目率と富裕層へのリーチが強み。移動中の密室空間でじっくり見てもらえる。Tokyo Prime など
交通広告(電車・駅)通勤・通学客に反復訴求。駅の大型サイネージは待ち時間に視線を集めやすい。トレインチャンネル, 駅構内デジタルサイネージ
屋外ビジョン街のランドマークとして機能。エリアの通行人へ大規模なリーチと圧倒的なブランディング効果。渋谷スクランブル交差点のビジョンなど

これらオンライン・オフラインの媒体は、どちらが優れているというわけではなく、それぞれに得意なこと、不得意なことがあります。次のステップから、この特性をどう活かして選んでいくのかを具体的に見ていきましょう。


【STEP1】目的を明確にする:動画広告で何を達成したいのか?

最も重要な最初のステップは、「動画広告を通じて何を達成したいのか?」という目的を明確にすることです。目的によって、選ぶべき媒体の方向性は大きく変わります。

Case1: 認知拡大フェーズ

「とにかく多くの人に、自社のブランドや新しい商品を知ってほしい!」という段階です。不特定多数の人々へ、広く、そして強く印象付けることが求められます。

  • 目的: ブランドや商品の認知度を高める。
  • 見るべき指標 (KPI)の例: インプレッション数、リーチ数、視聴回数、ブランド認知度調査など
  • おすすめの媒体:
    • 【オンライン】YouTube: あらゆる層にリーチできるプラットフォームの王様。
    • 【オンライン】TikTok: 若年層に効率的にアプローチしたい場合に最適。
    • 【オフライン】駅広告・屋外ビジョン: 渋谷や新宿といった主要駅のサイネージや大型ビジョンで、エリアの通行人に大規模なリーチが可能。圧倒的なインパクトでブランディングに貢献します。
    • 【オフライン】電車内広告: 通勤・通学で毎日利用する乗客に繰り返し見てもらうことで、無意識下にブランド名を刷り込む(ザイオンス効果)が期待できます。

Case2: 比較・検討フェーズ

「商品の魅力を深く伝え、他社製品との違いを理解してもらいたい」という段階です。ターゲットとなる層に、より深い情報を提供することが重要になります。

  • 目的: 商品・サービスへの興味関心を高め、購入の選択肢に入れてもらう。
  • 見るべき指標 (KPI)の例: 視聴完了率、クリック率 (CTR)、Webサイトへの流入数
  • おすすめの媒体:
    • 【オンライン】YouTube: 商品の使い方やレビューなど、情報量の多い動画でじっくり魅力を伝えられます。
    • 【オンライン】Meta (Facebook/Instagram): ターゲットを細かく絞り、製品の機能や顧客の声を届けるなど、深い訴求に向いています。
    • 【オフライン】タクシー広告: BtoBサービスや不動産、資産運用など、高単価商材の比較検討に有効。経営者や役職者といったターゲットが移動するプライベート空間で、サービスの信頼性や価値をしっかりと訴求できます。

Case3: 行動促進(コンバージョン)フェーズ

「実際に商品を購入してもらったり、来店を促したりしたい」という最終段階です。具体的なアクションへと直接つなげることがゴールです。

  • 目的: 商品購入、会員登録、店舗誘導、アプリのインストールなどを促す。
  • 見るべき指標 (KPI)の例: コンバージョン数 (CV)、顧客獲得単価 (CPA)、来店数
  • おすすめの媒体:
    • 【オンライン】Meta (Facebook/Instagram), Google/Yahoo!: 精緻なターゲティングとリマーケティング機能で、購買意欲の高いユーザーに直接アプローチし、購入を後押しします。
    • 【オフライン → オンライン連携】: 屋外広告にQRコードを掲載し、スマートフォン経由でECサイトやキャンペーンページに直接誘導する「O2O(Offline to Online)」施策が有効です。駅広告で新商品のキャンペーンを知り、その場でQRコードから購入する、といったスムーズな顧客体験を設計できます。

【STEP2】ターゲットを絞り込む:誰に動画を届けたいのか?

目的が明確になったら、次に**「その動画を誰に届けたいのか?」というターゲット**を具体的に描きます。ターゲットのライフスタイルや行動パターンを解像度高く想像することで、最適な媒体が見えてきます。

ペルソナ設定の例(BtoB向けSaaSツールの場合)

  • 名前: 田中 健一
  • 年齢: 45歳
  • 職業: 中堅企業のマーケティング部長
  • 行動: 週に2〜3回は会食や打ち合わせでタクシーを利用。通勤はJR山手線。情報収集はニュースアプリとFacebookが中心。
  • 悩み: チームの生産性を上げたいが、新しいツールの導入には費用対効果を厳しく見ている。

このペルソナにアプローチするには、どうすれば良いでしょうか?

  • タクシー広告: 移動中にじっくりと動画広告を見てもらえる可能性が高い。サービスの導入事例や費用対効果を具体的に示すことで、興味を引けるかもしれません。
  • 電車内広告(トレインチャンネル): 毎日の通勤経路である山手線で繰り返し広告に接触させることで、サービス名を記憶に留めてもらう。
  • Facebook広告: 役職や業種でターゲティングし、導入事例のホワイトペーパーダウンロードなどを促す。

このように、ターゲットが「いつ、どこで、何をしているか」を考えることで、オンラインとオフラインを組み合わせた効果的なアプローチが可能になります。


【STEP3】予算と相談する:いくらで、どのくらいの期間出稿するのか?

目的とターゲットが決まったら、次は現実的な予算計画です。オンラインとオフラインでは、料金体系が大きく異なります。

オンライン広告の料金体系

クリック課金(CPC)や表示課金(CPM)など、広告の成果に応じて費用が発生する**「運用型広告」**が主流です。1日数百円からでも始められる柔軟性があり、いつでも配信・停止が可能です。まずは少額でテストを行い、効果の高い媒体に予算を集中させていく戦略が取れます。

オフライン広告の料金体系

特定の場所の広告枠を、特定の期間買い取る**「枠買い」**が基本です。料金は「場所(例:渋谷か、地方都市か)」「媒体(駅サイネージか、タクシーか)」「期間(1週間か、1ヶ月か)」によって大きく変動します。

  • 費用感の目安:
    • タクシー広告: 月額数十万円〜
    • 電車内広告(1路線): 週に数十万円〜数百万円
    • 都心主要駅の大型ビジョン: 1週間で数百万円〜数千万円規模

オンライン広告のように少額から試すのは難しいですが、特定のエリアやターゲット層に確実に広告を届けられるというメリットがあります。予算規模や目的に応じて、適切な投資先を判断することが重要です。


【STEP4】クリエイティブを考える:どんな動画を作るのか?

最後に、選んだ媒体の特性に合わせて**「どんな動画クリエイティブを制作するか」**を考えます。媒体の「作法」に合わせた動画でなければ、ユーザーの心には響きません。

オンライン媒体のクリエイティブ

  • YouTube: 冒頭5秒で惹きつけ、スキップさせない工夫が必要。
  • Instagram/TikTok: 縦型が基本。音声オフでも伝わるようにテロップを効果的に使う。トレンドやエンタメ性を意識する。
  • Facebook: ユーザーのフィードに自然に溶け込むような、信頼感のあるトーンが好まれる。

オフライン媒体のクリエイティブ

屋外広告には共通する重要なルールがあります。

  • サイレントが絶対条件: 駅や街中で音声は聞こえません。音声なしで、すべての情報が伝わるように設計する必要があります。
  • 瞬時の理解: 通行人が一瞬見るだけで、何を伝えたいのかが分かる視覚的なインパクトと分かりやすさが最重要です。大胆な色使い、大きな文字、シンプルなメッセージを心がけましょう。
  • 短い尺: ほとんどの人は足を止めてくれません。15秒〜30秒程度で完結する短い動画が基本です。
  • タクシー広告は例外: 比較的長く見てもらえる唯一のオフライン動画広告です。少しストーリー性のある、じっくり見せる構成も有効です。

まとめ:SPEEVIE を使ってオンラインとオフラインの相乗効果で成果を最大化しよう

今回は、Web媒体から屋外広告まで含めた動画広告媒体の選び方を、4つのステップで解説しました。

  1. 目的を明確にする: まずは「認知」「検討」「行動」のどれを目指すのかを定める。
  2. ターゲットを絞り込む: 誰に届けたいのかを考え、その人の生活動線上に広告を配置する。
  3. 予算と相談する: オンラインの柔軟性と、オフラインの確実性を理解し、予算を配分する。
  4. クリエイティブを考える: 各媒体の「作法」に合わせた最適な動画を制作する。

これからの動画広告戦略では、オンライン施策とオフライン施策を分断して考えるのではなく、いかに連携させて相乗効果を生み出すかという「メディアミックス」の視点が成功の鍵を握ります。

例えば、「屋外ビジョンで大々的にブランドイメージを訴求し(認知)、興味を持ったユーザーが検索した際にYouTube広告で詳細な機能説明を行い(比較検討)、さらにリマーケティング広告で購入を後押しする(行動促進)」といった立体的な戦略が可能です。

この記事が、あなたの会社にとって最適な動画広告戦略を立てるための一助となれば幸いです。
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